昨日は、板橋区立文化会館において、東京11区の衆院選予定候補者が一堂に会する「公開討論会」が板橋フォーラムの主催で開催されました。

https://www.itabashi-forum.com/公開討論会/2021-衆議院議員選挙/

登壇者は、あくつ幸彦さん(立憲民主党)、下村博文さん(自民党)、西之原修斗さん(共産党)でした。

私は会場にて、最初から最後まで拝見させていただきました。そして、「この選挙で、絶対に下村さんを倒さなければならない」と決意しました。

下村博文さんは、東京11区(板橋区)で8期連続当選し、文部科学大臣や自民党政調会長などを歴任された重鎮です。

私にとっては、早稲田大学の先輩です。板橋稲門会など、地元の会合で顔を合わせた際には、大学の話や地域の話などを和やかにさせていただいています。

下村さんに負託してきた板橋区民の皆様の意志を尊重し、私はこれまで、あまり真っ向から下村批判をするようなことをしてきませんでした。

しかし昨日の公開討論会を拝聴し、「これはだめだ」「もうここで下村さんを倒さなければならない」と強く決意するに至り、本稿を執筆する次第です。

流暢。しかし、無責任。

下村さんは、早稲田大学雄弁会(弁論サークル)の出身です。
さすがと言いましょうか、立て板に水の弁舌。流れるような弁論に、誰しも感心します。
あくつ幸彦さんも「さすがの貫禄」と称賛しています。

この公開討論会を聞いた人は、下村さんに信頼感を感じてしまうかもしれません。

しかし、忘れてはならないことがあります。

下村さんは、評論家でもコメンテーターでもありません。

下村博文さんは元文部科学大臣であり、自民党前政調会長であり、政権与党・自民党のど真ん中にいる「責任者」なのです。

現在の社会状況に課題があるというなら、その課題を発生させあるいは助長させた、あるいは課題に対処すべきを対処してこなかった「責任」を問われなければならない方です。

自民党政権の新型コロナ対策は「70点」だと評価していました。
初動の水際対策に失敗し、アベノマスクやCOCOAでお粗末さを晒し、GOTOキャンペーンに拘泥して感染者を増加させ、東京オリンピック・パラリンピックを強行して、東京で1日5000人を超える感染者数を出したコロナ対策が「70点」なんでしょうか?

現在新型コロナ感染者数は急減していますが、ワクチンの接種が進んでいたことを鑑みれば、東京オリンピック・パラリンピックを中止していれば、相当に感染者数は減らせたのでは?
五輪強行で、守れたはずの命が相当に失われたのではないかと考えますが、その当時の自民党政調会長として、その責任は感じていないのでしょうか?

経済についても、現在格差が広がっていることが課題で、その解消を進めなければならないとおっしゃっている。
じゃあ、アベノミクスはどうだったのでしょうか?
自民党政調会長として、格差解消のためにどう取り組んだのでしょうか?
岸田首相が自民党総裁選のときにおっしゃっていた金融所得課税強化などの格差解消策がトーンダウンしていますが、今後、岸田首相にどう物申していくのでしょうか?

教育については、本当に、心底の怒りを感じます。
下村さんは教育分野の専門家として知られ、文部科学大臣というトップを務めた方です。
その下村さんが、現在教員のなり手不足が問題だ、教員の働き方改革が必要だ、公務員の中で教員の待遇が相対的に下がっている、このままでは教育の質が低下することが懸念される、とおっしゃる。

「じゃあ、なぜあなたは解決できなかったのですか?」
としか言いようがありません。

「なぜ国会を開会しないのか?」→「閉会中審査はやっている」というごまかし

下村さんの発言の中で一番問題だと感じたのは、コーディネーターの方からの問題提起で、野党が憲法53条に基づく国会開催を求めているのに、なぜ政府は国会を開かないのか、と質問されたときです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/日本国憲法第53条

内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

下村さんは「閉会中審査は行われている。議論は進んでいる」と答えました。

『閉会中』と自分で言ってるじゃないですか。

国会は開かれてないのです。

国会閉会中に委員会が開かれても、議論をすることしかできません。
議決ができないのです。
法改正もできないし、補正予算を組むこともできません。総理大臣が出席することもありません。

コロナ禍において必要なことは、状況に合わせて機動的に補正予算を組み、必要な法改正を迅速にやることではないでしょうか。
それをしないというのは、憲法違反であるのみならず、この国家的危機においてサボタージュをしていると言われても仕方のないところです。

「閉会中審査は、国会開催ではない」ということを、下村博文さんがわかってないとは思えません。
つまり、わかっててごまかしているのです。

私たちは、「ウソをつかない政治」を実現したいと思っています。
都合が悪くても、こういうごまかしに逃げてはいけないのです。

これは構造的問題。変えよう。

岸田首相は、まるでリベラル派政治家と見えるような数々の主張をしながら、総理大臣になった途端にトーンダウンしました。

なぜ、岸田首相はトーンダウンしたのか。

バックに、誰かいるからです。

その「バック」の言うことを無視することができないのです。

これは、自民党という政党の構造的問題です。

どれだけいいことを言っていても、「バック」のお気に召さなければ、雲散霧消してしまうのです。

この公開討論会における下村博文さんの主張も、同様のことにならないかと危惧しています。

これを変えるためには「選挙」しかありません。
有権者の一票だけが、この構造にメスを入れることができます。

みなさん。ここはひとつ、この板橋区においては、下村博文さんにお灸を据えませんか。

仮に下村博文さんが小選挙区で敗れるとしても、僅差です。
おそらく比例復活します。
だから、長年自民党を支持してきた方や下村さんと様々な関係がある方でも、下村さんがバッジを失う可能性は非常に低いので、安心してお灸を据えていただいて大丈夫です。

日本の政治を変えるために。
この板橋区から変えましょう。

どうか、来たる総選挙で皆様のご意志を示していただきたく、よろしくお願いいたします。

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