3/22に登壇した予算委員会総括質問の解説、第3回です。
今回は、目下世界を揺るがすロシアのウクライナ侵攻に関連して、板橋区の対応と国際交流のあり方についてです。
区長として抗議してはどうか…と質問通告していたら、質問当日の前に実現^^;
議会での質問は、円滑な質疑答弁を行うため、通常、事前に通告を行います。
この項目の最初に、私は「坂本区長も、ご自身の平和への想いを込めてロシアに抗議を行ってはどうか」という質問をすると通告をしていたのですが。
実際に質問を行う3/22より前、3/18に、区長と議長の連名で声明が出されました^^;
まあ、これもひとつの「実現力」ということで!^^
板橋区在住のロシア人は67人、ウクライナ人は14人
板橋区では区内在住外国人の数を把握していますが、資料としては人口上位の国の外国人しかわかりません。
板橋区在住のロシア人・ウクライナ人の数を質問したところ、ロシア人は67人、ウクライナ人は14人という答弁でした。
数は多くないかもしれませんが、今後、こうした縁者を頼ってウクライナ人が板橋区に避難してくることも考えられます。
また、私の長男は自閉症で、高島特別支援学校および板橋特別支援学校の卒業生なのですが、ずっと同級生として一緒に勉強してきたロシア人の子がいました。
障がいの詳細はわかりませんが、知的障がいがあったのは間違いないですね。
当たり前のことですけれども、ロシア人にもウクライナ人にも、子どもがおり、介護が必要なお年寄りがおり、病気や怪我をしている方がおり、そして障がい者の方がいるわけです。
そういうことを一顧だにしない侵略には心底の憤りを感じますが、一般の国民に罪はありません。
ウクライナ人もロシア人も、板橋区に来たら、ほっとひと息ついて、少し落ち着いて将来のことを考えることができる。
そんなまちにしてきたいものだと思います。
○中妻じょうた
板橋区も今後ウクライナから避難する方が来るんではないかということも懸念されます。そして当然今住んでいらっしゃるロシア人の方、そしてウクライナ人の方が区民として住んでいらっしゃいます。私もそういえばと思い出したんですけれども、私の長男は高島特別支援学校と板橋特別支援学校の卒業生なんですが、同級生にロシア人の子がいました。特別支援学校、要は障がいがあるということです。知的障がいがあったロシア人のご夫婦の子どもがずっといたなと。当たり前ですけれども、ロシア人にもウクライナ人にもご高齢の方がおり、病気やけがをされている方がおり、障がい者の方がいる。そういう中で理解不能な理由で軍事侵攻に至ったということは本当に憤りを感じるところですが、せめて板橋区に来たら、それはロシア人だから、ウクライナ人だからということでなく、ほっと一息ついて、ちょっと落ち着いて将来のことを考えることができる、そんなまちにしていけるといいなと、こんなふうに思うところでございます。
質問いたしますが、板橋区在住のロシア人、そしてウクライナ人の方は何人いるでしょうか。配付資料で板橋区の国際化の現状の表を出させていただいているんですが、ロシア人、ウクライナ人は恐らくその他のところに入っていて、ちょっと人数が分からないので質問させていただきたいと思います。あわせて、今のところはウクライナからの難民、避難民は板橋区には来てないと考えてよろしいでしょうか、お伺いいたします。○区民文化部長
区内在住の外国人は、令和4年3月1日現在で2万5,501人でございますが、そのうちロシア人が67人、ウクライナ人は14人ということになってございます。それからウクライナからの避難民でございますが、3月18日のニュースでございますけれども、ウクライナからの避難民73人が既に日本に入国しているという報道がなされているところでございます。現時点においては、それの方が板橋区に来ているかということにつきましては、確認ができていない状況でございます。
ウクライナ語翻訳・通訳ボランティア募集も質問前に実現!
ウクライナから避難される方が板橋区にも来るかもしれないので、板橋区の窓口はウクライナ語に対応できるか?という質問を通告していたのですが、これまた質問当日前に、板橋区はウクライナ語の通訳・翻訳ボランティアの募集を開始しました^^
外国人の窓口対応のため、板橋区では三者間電話通訳を導入しており活用もされていますが、ロシア語やウクライナ語のような通訳・翻訳者が少ない言語は事前予約が必要な場合もあります。
また板橋区をはじめとする都内自治体では、現在、ベトナム人とネパール人の住民が急速に増えています。
板橋区独自の特徴としては、上位10位以内にフランス人が入っていますね。
背景には、ビジネス上の理由や現地の政情不安など、様々な要因があります。
こうした様々な国から来る様々な方に対応するため、以前から要望している、ポケトークなどの「AI翻訳機」の窓口配備を改めて求め、加えて、商店街・スーパー・病院といった生活に必須の民間施設で多言語対応ができるよう相談窓口を設けるべきではないかと質問しました。
区からは、
・ポケトークというものも含めて、対応言語のニーズ等社会状況の変化にも柔軟に対応しながら、行政サービスの充実を図っていきたい
・メール相談窓口や「やさしい日本語」などを活用して、社会全体として多文化共生社会の推進を図る
といった答弁がありました。
○中妻じょうた
次の質問ですが、板橋区の各種窓口はロシア語、ウクライナ語に対応できるかという質問をこれも通告のときに用意していたんですが、これも先週、ロシア語、ウクライナ語の翻訳通訳ボランティアの募集を始めたということもありまして、これまた動き早いなと、いつもこういう感じだとありがたいんですけれども、そこら辺も含めて、今後、ロシア語やウクライナ語で窓口対等ができるかどうか伺います。○区民文化部長
まず、窓口を利用する外国人が言葉の壁を感じることなく行政サービスを受けることができるよう、区では本庁舎内8課及び全区民事務所におきまして、三者間電話通訳というものを導入し、多文化共生社会の推進に向けた対応を行っているところでございます。しかしながら、ロシア語、ウクライナ語のような通訳、翻訳者が少ない言語は事前予約が必要となる場合もございます。また特定非営利活動法人新賀や東京つながり創生財団の多言語相談ナビ、こういったものを活用することによって、区の窓口でも対応が可能な状況になってございます。
ご案内のように、板橋区文化国際交流財団でウクライナ語の語学ボランティアの募集を行いまして、来庁者や電話での問合せ対応などに活用したいと考えているところでございます。○中妻じょうた
機動的な対応を大変ありがとうございます。ただ、さらにそういった対応を幅広くいろいろな窓口で同時に、希少と言っては申し訳ないのかもしれませんが、いろいろなところで急にウクライナ語の需要が発生するとなると、なかなか難しい場面も出てくるのではないか。そして資料のほうを見ていただきますと、当然ロシアやウクライナ以外でも外国人の方がかなり増えているということが分かります。中国人の方が一番多いんですが、ベトナム人やネパールの方が非常に増えているということもあります。こうした理由には、例えば日本は安全なので、そういったところは好まれる。現地の政情不安とかいろいろな理由があって日本を選ばれる、板橋区が選ばれる方が増えている。そういう方々に対応できるような体制をより一層進めていく必要があるのではないかと思います。
2つ続けて伺いますが、以前提案したポケトークなどのAI自動翻訳機の窓口配備、改めて求めますが、お願いできないでしょうかということと、民間の商店街やスーパー、病院といった生活の上で必須の場所で多言語対応ができるように、区として民間企業向けの多言語対応相談窓口を設置すべきではないかと思いますが、2つ伺います。○区民文化部長
先ほど申し上げましたように、窓口における多言語対応につきましては、各所から様々なツールか提供されてございますけれども、区では三者間電話通訳というものを導入しまして、本庁舎、出先機関含め幅広い窓口で対応を行っているところでございます。2月末時点におきまして、本年度分の利用実績としては、本庁、出先施設合計で341件、総時間数で申しますと3,804分という高い実績を残してございまして、区民ニーズに即した行政サービスであると認識しているところでございます。今後も現場職員の声を定期的に収集し、ポケトークというものも含めて、対応言語のニーズ等社会状況の変化にも柔軟に対応しながら、行政サービスの充実を図っていきたいと考えてございます。
また、民間企業向けの多言語対応相談窓口ということでございますけれども、板橋区文化国際交流財団では、外国人が生活する上での困り事を気軽に相談できるメール相談窓口というものを設置いたしまして、外国人からの相談を中心に、多言語化について幅広い主体からの問合せにも対応する予定でございます。
さらに、近年は多言語対応以上の効果が期待されております「やさしい日本語」、こちらの普及に向け区民や区職員を対象にした研修を実施し、啓発強化に向けた取組みを推進してまいります。
今後も区と財団が連携しまして、また東京都やNPOの活動も活用しながら、区内在住の外国人はもとより、様々な主体に働きかけることで、社会全体として多文化共生社会の推進を図ってまいります。○中妻じょうた
ありがとうございます。ポケトークも検討していただけるというようなご答弁だったかと思いますけれども、引き続き、新しい時代、それは必ずしもバラ色とは言えないかもしれませんけれども、何とかみんなで協力して、平和宣言都市、国際交流都市板橋としてふさわしいまちにしていただきたいと、ぜひご協力のほどをお願いしますと申し上げまして、本項の質問を終わります。
次回は、国内一次産業の復興、また教育・子育てに関する質問の解説です。