東上線快速のように板橋区が「飛ばされている」のでは?−−予算委員会総括質問(2)

3/22に登壇した予算委員会総括質問の解説、第2回です。

今回は「住み続けられる住宅政策」について。

ファミリー世帯向け家賃助成など、長く住み続けられる住宅政策を

上記は総括質問で使用したグラフで、過去10年間の板橋区の人口、世帯数、世帯あたり人口の推移を表したものです。

ここからは2つのことがわかります。

(1) ずっと上昇を続けてきた板橋区の人口だが、コロナ禍になって減少に転じた。
(2) 1世帯あたりの人口は、10年間ずっと減少トレンドにある。

人口が減少する中で、世帯数は上昇し続けています。
また別のグラフでは、65歳以上の方の人口が増えていることも示しました。

つまり、「おひとり様世帯」「高齢者世帯」が増えているのです。

これらを兼ねた「おひとり様高齢者世帯」も増加しているものと考えられます。

単身の高齢者でも安心して住めるまちにしていくことも、もちろん重要です。
この総括質問では、高齢者が住んでいる集合住宅が建て替えになって家賃が値上がりした場合に、差額を補助する家賃助成制度を提案しています。

しかし、やはり若い世代、現役世代、子育て世代に選ばれる板橋区になっていかないと、区長のかかげる「住み続けられるまち」の実現は厳しくなっていくのではないでしょうか。

独身の頃は池袋近辺に住み、結婚して子どもができると、板橋区を「飛ばして」埼玉県に住んでしまう。

まるで、東武東上線快速のように…^^;

そんな事例は、おそらく増えていると思います。

私は、豊島区が行っている「子育てファミリー世帯家賃助成制度」を例に取り、若者・子育て向けの家賃助成制度が板橋区でも必要なのではないかと質問しましたが、区の答弁はゼロ回答でした。

大きな話なので難しいのは理解しますが、住宅支援政策が家賃助成中心になっていく流れは不可避だと私は思っています。
引き続き、機会をとらえて質問していきたいと思います。

○中妻じょうた:
  それでは、次の項にまいります。住み続けられる板橋区のためにということでございますが、先ほども申し上げましたとおり、このコロナ禍で、これは予想外ですけれども、不動産価格が非常に上昇しているということが言われております。理由は確たるところがちょっと分からないんですけれども、そういった不動産価格の上昇、そして東京は特に多数のコロナ感染者を出していることによって、東京が住むまちとして選ばれなくなってきているんじゃないかというところを懸念しております。これは去年も似たような資料を出したんですけれども、板橋区の人口、そして世帯数、そして世帯当たり人口を同一のグラフに載せたものです。これを見ますと、世帯数はコロナ禍に入っても上昇を続けています。しかし、人口はちょうどコロナに入って1年たった令和3年から減少をし始めています。そして注目すべきは当然割り算すれば1世帯当たりの人口がずっと減少を続けていると。小数点2桁目の減少が続いているんですが、ずっと減少傾向が続いているんです。これに歯止めがかからないと、かなり今後の板橋区の健全な発展というところに懸念が出てくるということは考えられます。1人で住んでいる方だけですと、当然そこで子どもが生まれて、子どもを育てて、そして板橋区の学校で勉強して巣立っていくというサイクルにならなくなってきますので、お一人様を大事にするという板橋区も大事だと思うんですけれども、やはり2人以上の世帯が住んでいる方をもう少し住んでいただいて、1世帯当たり人口の下落に歯止めをかけないと、なかなか難しいんではないか、このように感じるところでございます。
  年齢別人口構成比なんですけれども、ちょっとこれほぼ直線なので見づらいんですけれども、これが示しているのは、65歳以上の構成比がずっと上昇を続けている。高齢化が進んできているということでございます。こうしたところを考えてみると、お一人様の高齢者がやはり増えてきているんではないかということが大変心配しております。それと地価不動産価格の高騰が一致すると、高齢者や貧困世帯などが板橋区に住居を確保するのが難しくなっていく。そういう理由によって板橋区からもっと郊外のほうに出ていこうという動きにもつながってしまうんじゃないか。私は以前から公営住宅から家賃補助への切り換えが必要だといったことを訴えていますが、やはりこれではないか。例えば私の近所でも長年住んでいた古いアパートが建て替えになって、お年寄りが出なければいけなくなってしまう。そして建て替え後のマンションの家賃がやはり高くなってしまので同じ場所に住み続けられない。こういったことが複数私の知っている範囲でも起こっておりますので、こういったことに対応していく必要があるんじゃないかと思います。
  高齢者のための住まいの相談窓口としては、住宅情報ネットワークなどがありますが、現状、どのような実績が出ていますでしょうか。

○都市整備部長:
  いろいろなお話が出ましたが、取りあえず情報ネットワーク事業のほうをご案内させていただきます。高齢者の方々が住まいについてご相談を希望される場合に、民間賃貸住宅をご案内する高齢者等世帯住宅情報ネットワーク事業というのをご利用いただいています。この事業は、区内の不動産団体と協定を結び、高齢者をはじめとして障がい者、ひとり親、多子世帯の方に民間賃貸住宅の情報提供と入居支援を実施しているものでございます。毎年約1,000件の相談実績がございます。こううち相談者の9割以上が高齢者というような状況を踏まえますと、今後はこの傾向がさらに増えていくのではないかというふうに思っております。
  入居支援というところにつきましては、まずは当座の住宅、新規に借りる際の契約の支援ということで書類を作ったり何したりということもございますけれども、今大事だと考えているのは、更新契約のほうになります。更新契約を支援することにより、高齢者は引き続き住み慣れた住居へ入居が確保できるということから、これら関係者による事業の成果というふうに考えているところでございます。

○中妻じょうた:
  高齢者のために住宅情報ネットワークとか結構機能しているというところもあるんですけれども、今後より一層地価、家賃等の上昇は厳しくなっていくのではないかと考えられる。そのために2つ続けて質問いたしますけれども、まず高齢者のため、建て替えにより家賃が値上がりした場合に、差額を補助する家賃助成制度を行ってはどうかという点が1点。それから、1世帯当たり人口を増やすために、ファミリー世帯をもっと住んでいただきたいということを具体的に政策として打ち出したい。豊島区では、子育てファミリー世帯家賃助成制度を設けています。子育て世帯に対して家賃助成をするということに既に取り組んでいる。板橋区も一定の条件の下、若者、子育て世帯のために家賃助成制度を行ってはどうかと考えます。2点お伺いいたします。

○都市整備部長:
  まず、高齢者に限らず、建て替え等により、それまでの家賃が値上がりして支払いに苦慮する事例があることについては、重々承知しているところでございます。また若者、子育て世帯のためのというお話で、豊島区の子育てファミリー世帯家賃助成制度というのがございまして、転居後の家賃と基準家賃との差額を一定期間助成する制度が存在するということも認識しているところでございます。
  若者の子育て世帯に対しては、特定区営住宅の入居募集に際して、板橋区ではひとり親世帯や多子世帯を優先入居するような仕組みなども既に進めておりまして、子育て世帯に対してできる支援については取り組んでいるところというふうに思っております。今後とも社会経済情勢、国、都及び他区などの支援策の状況について注視していきたいと考えております。
  家賃助成制度のお話でございますけれども、以前からも申し上げておりますとおり、行財政改革の公益性の観点から、原則として現金給付は行わないという考えを維持してきたところでございまして、家賃に対する助成は考えていないところでございます。

○中妻じょうた:
  これまでも家賃助成はやっています。状況に応じて期間限定とはいえ、やっているというのがありますので、スクラップ・アンド・ビルドという考え方もあります。ほかのところで財源を捻出して、家賃助成に取り組むということが必要になってくるんではないかというようにも思っておりますので、この点はぜひ念頭に置いていただいて、政策の検討をぜひしていただきたいと要望いたします。本項は以上でございます。

次回は、目下世界を揺るがすウクライナ侵攻に関連し、板橋区の対応と国際交流のあり方についてです。

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