5.28、高島平区民館にて区政報告会を開催しました。
今回の区政報告会は、次期参院選に全国比例で出馬する予定の辻元清美さんの現在のキャッチフレーズをお借りし、「へこたれへん区政報告会」と銘打ちました。

本記事では、辻元清美さんによる基調講演をご紹介します。

経済、アベノミクスについて

  • アベノミクスは失敗。物価はどんどん上がり、年金はまた下がる。
    円安で、金持ちは大金持ちになっている。
     
  • アベノミクスが始まって10年以上、庶民にとっては何もいいことがない。
    この参院選では、まずアベノミクスを見直せというレッドカードを突きつけることができるかどうかだ。

安全保障について

  • 今、非常に危ない軍拡競争が世界中で行われている。
    そちらの方向に向かうのか、それとも叡智を集めてこの軍拡競争に歯止めをかけるのか、その分かれ道でもある。日本は軍拡競争に歯止めをかけるべく働きかけていくべきだ。
     
  • 岸田総理はバイデン大統領に対して「軍事費を増やす」と話してしているが、これはむしろ軍事費を増やしたほうがいいと思っている人が怒らなければいけない。
    まずは国会で議論しなければならない。軍事費を増やしたいというなら、いったい何を増やしたいのか、なぜ増やさなければならないのか、今の装備はどうなのかと国会で議論をして、その後に総理が表明をするのが順序。国会で議論をしてないのにアメリカの大統領にまず増やすと表明するのは、完全な国会軽視・国民無視。
     
  • 敵基地攻撃や核シェアリングの議論を安倍元総理が言い出したり、維新の会が公約に入れることを検討しているようだが、ものすごく危険だと思う。
    日本は専守防衛を守らないと生き残れない。怪しい国があるから先に攻撃してやれと撃ってしまったらどうなるか。日本には原発が11ヶ所にある。報復で、これら原発を2,3ヶ所ミサイルで撃ち抜かれたら、日本は滅亡する。
     
  • 日本にはあらゆる紛争を武力で解決しないという憲法9条があるだけではなく、この狭い国土の中の11ヶ所の原発があるかぎり、日本は絶対に戦争ができない。
    安全保障の専門家からもこのような話をされている。
    「相手の国から原発を撃ち抜くぞと脅されただけで、手も足も出ない国が日本だ」
    日本から挑発をしたり、日本が先制攻撃を仕掛けるんじゃないかという疑いを持たれただけで日本は危ないと言われている。
     
  • 今、ロシアから攻め込まれているウクライナはどうか。ロシアに攻め込まれているからといって、ロシア領土内の軍事基地やモスクワの司令部をミサイルで撃ったりしていない。ウクライナですら専守防衛に徹している。それなのに日本において、どこかの国が攻めてくるから先に攻撃してやれといった議論は、こちらのほうが机上の空論であり、平和ボケの安全保障政策だ。

教育について

  • 国を強くしたいなら、防衛費を倍増する前に、教育にかける予算を倍増すべきだ。
    日本はOECD24ヶ国の中で教育費が最低レベル。
     
  • 消費税の1%分があれば、すべての国公立の教育を無償化することができる。
    私立の大学などの入学金等も公立並みに下げることができる。
     
  • 今、子どもたちの格差が広がっている。
    金持ちの子しかいい学校に行けないというような国では日本は滅びると思う。
    子どもは平等ではないか。経済的に苦しい家の子も金持ちの子も、勉強したかったら国がちゃんと勉強させてあげる。すべての未来の子どもたちのために、教育費を無性にするために消費税の1%を使わせてほしい。
     
  • GDPの2%を防衛費にあてるのであれば、教育費を(GDPの)2%に上げれば相当なことができる。
    消費税の1%分をあてて教育を無償化すれば、現役世代の人たちは生活にゆとりができる。子育て中の方々は、子どもを大学まで行かせる学費が大変だ。3人目を産みたいけれども、教育費のことを考えたら…と心配するため、少子化が進んでいる。
     
  • 消費税1%分を教育の無償化に使うというのは、私は投資だと思う。
    現役世代は子どもの教育費の心配がなくなる。となれば、ちょっと旅行に行こうかとか、マンションをローンで買おうかとか、消費のほうにお金が回り、経済成長を促す。そして経済が成長すれば賃金が上がって税収が上がるので、その分また高齢者の支援に回すことができる。そしてさらに、すべての子どもたちの可能性を引き上げ、新しい産業を生み出す才能が出てくる。
     
  • いくら防衛装備品を買っても、それを動かすのは人なのだから、まずは教育の無償化。そのために消費税の1%をあてたい。

参院選の重要性、全国比例の厳しさ、衆院選の敗因など

  • 私は先の衆院選で維新に敗れた。25年間、初当選から政治活動を続けてきてのこの結果にショックも受けたし、これからどうしようかと考えた。
    しかし、次の衆院選まで3年4年と待っていたら、この国はどうなるのかと思った。そして立憲民主党もどうなるのかとちょっと心配だった。仲間が苦戦をしている。私も一緒に戦わなきゃいけないと思った。
     
  • 自民・公明・維新、この3つの勢力で既に衆議院は3分の2を占めている。参議院もこの3勢力で3分の2を取らせてしまったら、ブレーキのない暴走列車になってしまう。だから次の参議院議員選挙では、自民・公明・維新に多数を取らせない、そのためには1議席でも立憲の議席を増やす、その役割を私は担っていると思って、今、全国を走っている。力を貸してほしい。
     
  • 維新がやりたいことがはっきりしてきた。大阪では「カジノ・イソジン・核武装」と言われている。核シェアリングや核武装を言い出し、非核三原則を見直せと言っている。怖いですよ。
     
  • 維新は、比例票を立憲よりも上回ってやると言っている。もし維新が比例第1党になったら、ものすごく危険だと思っている。だからなんとしても比例票で立憲が第1党を守り抜かなきゃいけない。そのために私は今、全国訴えて回っている。
     
  • 私は今、相当苦戦をしている。
    今日もこの会場に入ってから「辻元さん、あくつさんの応援に来たの?」とおっしゃる方がいた。違うんです、私が選挙なんですと言うと「あれ、今度参院選出るんだっけ」と言う方もいらっしゃった。
    地方に行くともっとすごい。私が落選しているということを知らない人も大勢いるということがわかった。
    「辻元さん、最近国会中継に出てこないからつまらない。出てよ。何か病気でもしたのか」と言われた。
     
  • 参院選がんばりますというと、次に返ってくる答えが「大阪に知り合いがいないのよ」。
    今度は大阪ではありません、全国比例ですと言うと、次に返ってくる答えが「辻元さん1位だから、絶対通るでしょ」。
    1位2位3位という順位はもうない。
     
  • 全国比例という制度は、政党名か個人名のどちらかを投票用紙に書く。
    例えば東京では、1枚目の投票用紙に「松尾あきひろ」と書き、2枚目の投票用紙に「立憲民主党」と書くこともできるけれども、2枚目の投票用紙に「辻元清美」と書くこともできる。
    この個人名をたくさん書いてもらった人から順番に当選していく。
    だから個人名による投票をたくさん集めなければならない。
    2枚目の投票用紙に「立憲民主党 辻元清美」と書いたら無効票になる。ややこしいでしょ。
    選挙制度がややこしくて、私は今苦戦している。
     
  • 前回の衆院選で負けた原因というのが「辻元さんは大丈夫」って言われ続けること。これで負けた。
    結局、「大丈夫」は絶対ない。
    みんなが大丈夫だと思ったら、例えば今まで10人に声をかけてくれていた人が、大丈夫だろうと思って声をかけなくなる。すると10分の1に票が減る。
     
  • 私は、参院選の全国比例の予定候補者としては新人。今までは、大阪の高槻市・島本町という小さな大阪10区でしか、辻元清美という名前を書いてもらったことはない。
    今度、初めて全国の人が対象になる。だからどこに行っても相当厳しい。
    だからみなさん、全国どこでも辻元清美ですから、例えば親戚が大阪にいるとか、息子が北海道にいるとか、友達が神奈川にいるとか、全部オッケーなんです。
    ですからどうぞみなさん、ちょっとずつ広めていただいて、なんとか夏のゴールまで、松尾あきひろさんと一緒に、みなさんでシュートを決めてほしい。

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