悲願の児童相談所スタート!−−予算委員会総括質問(5)

3/22に登壇した予算委員会総括質問の解説、第5回です。

今回は、令和4年度事業最大の目玉とも言える「子ども家庭総合支援センター(児童相談所)」をはじめとする、教育・子育て政策についてです。

長年訴え続けた「児童相談所の区への移管」ついに実現

4/1より「板橋区子ども家庭総合支援センター」がスタートしました。
(児童相談所業務は7/1から開始となります)

子ども家庭総合支援センター(児童相談所)

「児童相談所の、東京都から板橋区への移管」

これは私、そして板橋区の悲願でした。

これまで、東京都において児童相談所は、一律で東京都が所管する事業でした。

しかし板橋区内には児童相談所がなく、北区にある東京都北児童相談所が板橋区を担当していたのですが、学校や区の子ども家庭支援センターとの連携がどうしても遅くなりがちであり、子どもを救うため、板橋区は長年児童相談所の区への移管を検討し続けてきました。

平成28年の児童福祉法改正により、特別区でも児童相談所を設置することが可能になりました。
これを受けて、東京23区中、練馬区を除く22区で児童相談所の設置に向けて動き出しました。

しかし、板橋区でもその道のりは決して簡単ではありませんでした。

最大の課題が「人材」です。
高度に専門的な知識を有し経験も積んだ人材が大勢必要になってきます。
22区で同時期に児相設置を進めるため、人材の奪い合いになることも懸念されました。
こうした懸念のため、板橋区議会でも「児相の設置はやめるべきだ」と主張する議員もいました。

私は、子どもの命と安全を守るために迅速な対応が取れる体制が必要であると、児童相談所の区への移管を進めるべきであると訴え、先行事例である石川県金沢市への視察内容を提言するなど、後押しを続けてきました。

関係者の長年の尽力の甲斐あって、ついにこの4月に「子ども家庭総合支援センター」オープン。
本当に感慨深いです。

オープン前に、有志の議員とともに施設の見学も行いました。
すばらしい施設です。
業務に差し障りがあるため、中の様子をご紹介できないのが非常に残念ですが、板橋区の総力を結集した施設であるということは保証できます。

7/1の児相業務開始を見据え、人材の最終的な充足状況と区職員の研修達成状況、そして東京都からの児相に要する財源の確保について質問しました。

区の答弁は、以下のようなものでした。

  • 人材の充足状況と派遣研修等の達成状況について。子ども家庭総合支援センターは、児童福祉法、児童相談所運営指針などに定められている配置基準を満たす必要があり、児童福祉司や児童心理士など、その職員数は確保できている。ただしスーパーバイザーについては直近で内定辞退者があり、参酌基準を満たせていない状況にある。全国的にもスーパーバイザーが不足している状況にあるが、有為な人材を確保できるよう、センターの開設直前まで採用活動を継続する。
  • 区職員の派遣研修は、児童福祉司、児童心理士の配置予定数の半数以上を経験者とするため、段階的に増員しており、新年度までに他の職種を含めて合計61名が研修を終え、その経験を生かして業務に取り組む予定となっている。
  • 財源の確保について。児童相談所の運営に関して、都区の連携・協力を円滑に進める観点から、令和2年度より特例的な対応として、財政調整交付金の配分割合が55%から55.1%に引き上げられたが、令和4年度には配分割合の在り方に関し再度都区において協議を行うこととなる。令和4年度当初予算では、子ども家庭総合支援センターの事業経費として約32億円を計上し、そのうち国・都支出金などの特定財源や財政調整交付金での算定額を除き、区の負担は約13億円となっており、令和5年度以降は平年度化により、さらに区の負担額は増大する。このことから、既存の子ども家庭支援センター事業経費は財政調整交付金に算定されているものの、区としては、それ以外の児童相談所の開設に伴う新たな負担分の全額を基準財政需要額において算定されるよう東京都に求めていくとともに、配分割合の引上げも要求していく。

また、子ども家庭支援総合センターの周囲はスペースが広く確保され、1階は誰でも入れるように工夫されていることから、イベントなどで地元との連携も図ってほしいと質問しました。

区の答弁としては「施設の特性に配慮しつつ、ご意見等も伺いながら検討していく」とのことでした。

○中妻じょうた
  子育てについて、まず令和4年度の最大の目玉といってもいいかなと思います。子ども家庭総合支援センターについてでございます。こちらも、先日、私も施設を拝見させていただきまして、本当にすごい施設、板橋区の本気を感じる施設ができたなということは感慨深いところでございます。
  実際にそこが運営されるに当たっては、人材の充足状況が非常に重要になってまいりますが、続けて伺います。人材の最終的な充足状況、そして区の職員の研修達成状況を伺います。
  あわせて、東京都及び北児童相談所との今後の連携、役割分担がどうなっていくか伺います。特に財源について、事業移管後もきちんと区に持ってきてほしい。板橋区の話なんだからあとは板橋区でよろしくねということでは困るということで、区としてしっかり東京都から目標感を持って財源確保を行っていただきたいと思いますが、区として目標として財源確保はどのようなものかということをあわせて伺います。

○総務部長
  まず、人材の充足状況と派遣研修等の達成状況についてでございます。新たに開設する子ども家庭総合支援センターは、児童福祉法、児童相談所運営指針などに定められている配置基準を満たす必要があり、児童福祉司や児童心理士など、その職員数は確保できております。ただし、児童福祉司5人ごとに1人配置するおおむね5年以上の経験を有するスーパーバイザーにつきましては、直近で内定辞退者がありまして、児童相談所運営指針において望ましいとされる参酌基準を満たせていない状況にあります。全国的にもスーパーバイザーが不足している状況にありますが、有為な人材を確保できるよう、センターの開設直前まで採用活動を継続してまいります。
  また、派遣研修は、児童福祉司、児童心理士の配置予定数の半数以上を経験者とするため、段階的に増員しており、新年度までに他の職種を含めて合計61名が研修を終え、その経験を生かして業務に取り組む予定となっております。

○児童相談所開設準備担当部長
  東京都及び北児童相談所との連携、役割分担についてでございます。
  児童相談所業務を開始する6月末までの間、北児童相談所が担当している板橋区のケースについて引継ぎを受けるため、現在派遣中の11名に加え、4月より派遣職員14名を増員し、業務開始に向けて万全を期してまいります。7月以降の北児童相談所は、管轄区域が北区のみとなるため、どのような体制となるか明らかとなっておりませんが、東京都や他区等の児童相談所とは緊密な連携を取りながら、児童相談所業務を遂行してまいります。

○政策経営部長
  財源の確保についてでございます。児童相談所の運営に関しまして、都区の連携・協力を円滑に進める観点から、令和2年度より特例的な対応としまして、財政調整交付金の配分割合が55%から55.1%に引き上げられましたが、令和4年度には配分割合の在り方に関し再度都区において協議を行うこととなります。令和4年度当初予算では、子ども家庭総合支援センターの事業経費としまして約32億円を計上し、そのうち国・都支出金などの特定財源や財政調整交付金での算定額を除き、区の負担は約13億円となっており、令和5年度以降は平年度化により、さらに区の負担額は増大いたします。このことから、既存の子ども家庭支援センター事業経費は財政調整交付金に算定されているものの、区としましては、それ以外の児童相談所の開設に伴う新たな負担分の全額を基準財政需要額において算定されるよう東京都に求めていくとともに、あわせまして、配分割合の引上げも要求してまいります。

○中妻じょうた
  ぜひよろしくお願いいたします。人材及び財源についても、もう一段の努力が必要な状況かと思いますので、ぜひ引き続きのご尽力を何とぞお願い申し上げます。
  それでは、次ですけれども、子ども家庭総合支援センター、新たな建物ができまして、大分場所としても旧板三小のときよりも開けた感じ、印象が出てきたというのはいいことではないかなと思います。これを生かして、誰でも気軽に訪れることができる場の提供とありますので、具体的にどのようなことをやっていくか、地域と連携を進めて、一緒にイベントなどができるといいんではないかと思いますが、見解を伺います。

○児童相談所開設準備担当部長
  子ども家庭総合支援センターは、誰でも気軽に相談に訪れることができることに加えて、地域住民が立ち寄ることができるよう、1階エントランスホールや敷地内にベンチを設置するなどの環境整備を行いました。開設後は1階のエントランスホールにおいて児童虐待防止推進月間や里親月間にパネル展を実施するなど、子育ての総合支援拠点として地域住民に気軽に相談に訪れてもらえる施設としてまいります。地域との連携の在り方につきましては、施設の特性に配慮しつつ、ご意見等も伺いながら検討してまいります。

スクールカウンセラーの派遣頻度を増やして

続けて、いただいたご意見をもとに教育に関する質問を行いました。

コロナ禍において、学校でも不安を感じていたり、不安定になったりする児童・生徒が増えています。
不登校も増えていると思われます。
スクールカウンセラーの派遣頻度を増やしてほしいと質問しました。

区の答弁としては「スクールカウンセラーの配置・派遣は、東京都が主体で行うが、今後も児童・生徒に対して、相談体制が整っているということを積極的に伝えるとともに、東京都のスクールカウンセラー追加派遣の制度を必要に応じて活用するように、各学校にしっかりと周知していきたい」とのことでした。

あいキッズのデジタル化を進め、利便性の向上を

あいキッズについて、現在、事前の利用把握や当日の予定確認が紙でしか見ることができないといご意見をいただきました。

また、長期休暇の際のお弁当費用も封筒にお金を入れて渡しており、現金を扱わないようにするという現在の学校の運営方法ともずれがあります。
あいキッズもデジタル化を進めて、こうした点の改善を進めてほしいと質問しました。

区の答弁としては「あいキッズにおけるあらゆる手続がデジタル化されることは積極的に対応すべき課題。現在市販されている学童保育事務の支援アプリは導入による効果が費用に見合わないなどの懸念を持っている。今後も研究を重ね、費用対効果も見極めながら、DXに資するよう進めていきたい」とのことでした。

○中妻じょうた
  続きまして、ソフト、ハードの一層の整備をという質問でございます。
  まず、やはり多く伺う意見は、学校においてコロナ禍で不安定な児童・生徒が増えている。不登校になる子ですとか、登校してきてもちょっと安定がしないという子が多いという印象を持ちます。スクールカウンセラーの頻度を増やしていただきたいという要望が出ておりますが、この点についてお伺いいたします。

○教育委員会事務局次長
  新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、家庭や学校での生活が変化し、不安定な児童・生徒が増加しているため、スクールカウンセラーの派遣頻度を増やすことは児童・生徒の心身の安定に有効な手だての1つと捉えてございます。スクールカウンセラーの配置・派遣は、東京都が主体で行うものでございますけれども、今後も児童・生徒に対して、相談体制が整っているということを積極的に伝えるとともに、東京都のスクールカウンセラー追加派遣の制度を必要に応じて活用するように、各学校にしっかりと周知していきたいと思います。

○中妻じょうた
  ぜひよろしくお願いします。この点、お願いしたいと思います。
  あいキッズのデジタル化という質問に移らせていただきます。
  あいキッズについてもデジタル化を進めていくべきではないか。例えば現状、事前の利用把握や当日の予定確認が紙でしか見ることができない。そして長期休暇のお弁当費用も封筒にお金を入れて渡しているということで、学校の運営方法と若干ずれがあるという点がちょっと心配でございます。あいキッズもデジタル化を進めて、例えばウェブ上で当日予定確認などができるとか、お金の受渡しですとか、そういった点の改善を進めてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

○地域教育力担当部長
  あいキッズ事業における事務のデジタル化につきましては、現在、利用児童の入退室の管理及びその状況が保護者に通知されることにとどまっております。あいキッズにおけるあらゆる手続がデジタル化されることは、利用者の利便性の向上はもとより、事務処理の効率化に資することになるので、積極的に対応すべき課題と考えているところでございます。
  現在市販されている学童保育事務の支援アプリは、利用申請関係のデータから口座引き落としに使うデータを作成できないなど、現在のアナログな事務手続を一体的にデジタル化し、利便性を飛躍的に高めることができるまでには至っていないため、導入による効果が費用に見合わないなどの懸念を持っているところでございます。あいキッズ事業における事務のデジタル化につきましては、今後も研究を重ね、費用対効果も見極めながら、DXに資するよう進めてまいりたい。

○中妻じょうた
  パッケージソフトを導入しようとしたときに、それが現状と合わないということはしばしばありますので、ぜひこの辺はIT推進課ともよく相談して、ちょっと至らない部分ということを区の中で内製で開発してつなげることができるということで、板橋区の実情に合ったデジタル化を進めるということもぜひ検討していただきたいと要望いたしまして、本項の質問を終わります。

次回は、高島平のまちづくりや、ユニバーサルデザインの推進についてです!

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