昨日は、区議会閉会中の健康福祉委員会が開催されました。
今回の議案の中で最も区民の関心が高いのは、やはり「新型コロナウイルスワクチン接種の進捗状況について」でしょう。
本記事では、昨日の委員会での議論を振り返りながら、現在の板橋区でのワクチン接種状況についてお伝えします。
高齢者の接種進むも、区全体の2回接種率は43.1%
2021/8/23現在では、75歳以上の2回接種率は87.6%とかなり進んでいますが、ボリュームゾーンである60歳未満の2回接種率は過半数に達しておらず、全体の2回接種率は43.1%です。
特に、若い世代のワクチン接種をどう進めるかが課題になってきますが、国の方針転換により、9月以降にワクチン供給が急減するという問題があります。
9月以降、ワクチン供給量は急減
従来、国はワクチン接種率の高い自治体に優先的にワクチンを供給するとの方針だったため、板橋区は努力を重ねて、全国平均を上回るペースでワクチン接種を進めてきました。
しかし9月以降、国は方針を180度転換し、接種率の低い自治体に優先的にワクチンを供給するとしたため、9月以降、ワクチン供給量が急減することが既に説明されています。
これまで国は、8月下旬までに配分する量は、ワクチン接種のスピードが速い自治体に多くワクチンを配分する方針でした。板橋区は全国平均より速いスピードで接種を進めており、実際に8月下旬の配分量は42%割増(都内4位)で供給を受ける決定がされています。
しかしながら、9月上旬から10月上旬の間に配分する量について、国はこれまでとは一転して、ワクチン接種のスピードが遅い自治体に多くワクチンを配分し、全国で足並みを揃える方針に変更するとしました。このため、板橋区への配分量は9月以降急激に減少します。現在、毎日約6,000~7,000回接種をしていますが、9月上旬から10月上旬の間は2週間ごとに(14日間分として)約17,160回分しか届きません。
板橋区では1本でも多くワクチンを供給してほしいと、厚生労働省に強く要望していますが、先行きは不透明です。
健康福祉委員会では、この点について国とどう話していくかを質問しましたが、区からは「納得はしていない、納得している自治体はほとんどないと思うが、一律の基準として算定された以上、この供給方針に沿って進めるしかない」といった趣旨の答弁がありました。
なお、区としては集団接種・職域接種用にモデルナ製ワクチン10万回分を確保し、8月後半から10月末までに約20万回分の接種を実施し、医療従事者や職域接種分と合わせて70%程度の接種率となる見込みであると説明しています。
妊婦優先接種を実現!
千葉県柏市で、新型コロナウイルス軽症と診断され自宅療養中だった30代妊婦が早産となり、入院先が見つからないまま自宅で出産した赤ちゃんが死亡したという、痛ましいニュースがありました。
コロナ感染の30代妊婦、救急搬送先見つからず自宅で出産 早産の赤ちゃん死亡(東京新聞)
新たに生まれてくる命を守るため、妊婦さんへのワクチン優先接種がぜひとも必要。
委員会ではまず私が皮切りとなり、板橋区で妊婦優先接種を早急に実施するよう要求しました。
区としても重く受け止めていただき、さっそく本日、妊婦優先接種を実施する旨が区HPで告知されました。
妊娠中の方及び配偶者(パートナーを含む)優先枠を追加します(板橋区)
予約できる方は「妊娠中の方(里帰り出産の方も対象)「その配偶者及びパートナー」。
配偶者のみの予約も可能です。
受け付け開始は明日8/26(金)9:00より、コールセンターで受け付けます。
該当される方は上記リンク記事を参考の上、お申し込みください!
9月の一般個別接種 新規受付は9/1(水)9:00〜、9/15(水)9:00〜
委員会では、9月の個別接種新規受付予定も報告されました。
新規予約 受付開始 | 予約可能日 |
9/1(水) 9:00〜 | 9/27(月)〜10/10(日) |
9/15(水) 9:00〜 | 10/11(月)〜10/24(日) |
これ以外にも、医療機関との協議が整い次第、随時新規の予約受付を開始するとのことです。
区のHPやTwitterなどの情報にご注目ください。
予約が取りづらい状況が続くと思いますが、何卒ご容赦ください。
少しでも納得感が得られるよう、予約サイトの改善も委員会で求めました。
国のコロナ対策方針の煮え切らなさには憤懣やる方ないところですが、板橋区議会において引き続き全力を尽くしていきます!