昨日の健康福祉委員会で、新型コロナワクチンの接種体制について、最新の状況が報告されました。

集団接種初回予約は早々に埋まるも、6月上旬に83,655人分のワクチン到着

5/10から集団接種の予約が開始されましたが、ネット予約分は開始早々埋まり、電話予約分もその日のうちにすべて埋まりました。
前回の記事でご説明したとおり、ワクチンの絶対数が不足していますので、致し方ないこととご容赦ください。

ただ、昨日の委員会で、6月上旬に143箱が到着する見通しである旨が報告されました。

1箱で1,170回の接種分です。
1人につき2回の接種が必要ですので、単純計算で、143箱 × 1,170回 ÷ 2 = 83,655人分のワクチンが到着するということです。

5月末までの累計が60箱ですので、倍以上の数がドンと届くことになります。

スムーズな予約ができるようになるのはいつごろか

今後の接種券発送の予定は、以下の通りです。

5/6(木)75歳以上の住民に発送(済)68,000人
5/20(木)5/13(木)65〜74歳の住民に発送(済)(下記追加記事を参照のこと)63,000人
6/21(月)40歳〜64歳の住民に発送194,000人
7/5(月)16〜39歳の住民に発送178,000人

5月末までの60箱と6月上旬の143箱を合わせると、単純計算で118,755人分のワクチンとなります。
5/20には65〜74歳の方に接種券が発送されますが、75歳以上の方との合計は131,000人。

計算上、少し足りないということになりますが、実際には従来のワクチン接種事業の実績からいって「全員」が申し込んでくるということはなく、ワクチンは少し多めに確保しているとのことですので、なんとかなるかどうか?という微妙な線ではないかと思います。

いずれにせよ、しばらくは予約がしづらい状況が続くことは避けられないと思われますが、ワクチン供給量も増加していきますので、焦らずお待ちいただければと思います。

医療従事者に対する、区独自の財政支援を

「ボトルネック」は移動していくものです。

ワクチン供給が潤沢でも、予約がしにくいとそこがボトルネックになります。
まずは「電話」。
多くの方から「電話がなかなかつながらなかった」というご意見をいただいています。私としても心苦しく思っています。
電話回線は合計80回線確保されてますが、これは他自治体と比較して標準的な本数です。
もう少し増やせないかと質問しましたが、それは難しそうです。
まあ、電話回線は増やせば増やした分だけ埋まってしまいますので、焼け石に水になるというのはわかりますが…。

「ネット」がボトルネックになる可能性もあります。
他自治体ではサイトがダウンしたといったことも起こったようですが、板橋区では台風19号の際に私が提言した「CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク」導入や、サーバ自体の増強も行われており、そうした事態は起こっていません。

ワクチンの供給が潤沢になり、予約が円滑に行くようになれば、最後のボトルネックは「打ち手」、つまりどれだけの医療従事者の皆様のお力をお借りできるか、ということになっていきます。

これは、簡単に増やすことはできません。

委員会において私からは、少しでも多くの医療従事者にご協力いただけるよう、区独自の財政支援による待遇改善を図ってはどうか、と質問し、区としても検討する、という答弁が得られました。

国の大規模接種センター、ワクチンはモデルナ製。併用はできません!

5/17より国の大規模接種センターが予約開始されるとのことですが、

自衛隊大規模接種センター 17日からネットで予約開始

これと自治体でのワクチン接種の兼ね合いは大丈夫なのか、といった質問も、私を含む複数の委員から質問がありました。

国の大規模接種センターには、以下のような懸念があります。

  • 大規模接種センターのワクチンは「モデルナ製」。板橋区を含む自治体での接種はすべてファイザー製で、異なる会社のワクチンを接種することは認められません。万一接種管理でミスがあり、1回目の接種を大規模センターで、2回目の接種を自治体で行ってしまうようなことがあった場合、最悪命に関わるおそれがあります。
  • つまり、大手町の大規模接種センターに「必ず2回」行かなければなりません。大規模センターの対象範囲は1都3県。高齢者が遠方から2度赴かなければならないことになります。
  • 広範囲から人が集まることで、大規模接種センター自体の感染リスクが懸念されます。
  • 大規模接種センターでの接種は65歳以上の高齢者が対象ですが、高齢者向けにもかかわらず電話予約ができません。また施設は元来高齢者向けではないものなので、バリアフリーなどで課題が残っている可能性があります。

特に、異なる会社のワクチンを接種するといった事故を絶対に避けなければなりません。
私からは、国の大規模センターで接種したら板橋区で2回目接種はできないことを徹底周知すべきだ、そして国がきちんと同じシステムで接種管理するのか確認すべき、と述べました。

ちょっと驚いたのは、国政与党に属する委員が「国の大規模センターでの接種は区として推奨できないと明言すべきだ」と発言し、おお?と思いました。

私としても、慌てて国の大規模接種センターに行かなくてもいいのでは、と思っています。
ワクチン供給量も増えていきますので、すぐに予約ができなくても少し我慢して、板橋区内での接種をお勧めします!

(5/14追加情報) 65〜74歳向け接種券、既に発送済み。混雑を避けて予約するために極力ネットでの予約を!

先ほど、板橋区ワクチン接種調整担当課に確認したところ、驚きの情報が。

5/20(木)発送予定だった65〜74歳向けの接種券63,000人分を、5/13(木)に既に発送したとのことです。

国の大規模接種センターの予約開始が17日からなので、そちらの予約のためには接種券に書いてある予約番号が必要な関係上、すぐに発送しなければならなくなった、とのことです。

75歳以上で5/10に予約できなかった方が、5/20に発送予定だった65〜74歳の方とバッティングしてまた予約できなかった、という状況を懸念して担当課に確認を入れたのですが、現場を見ない国の突っ走りで、よりつながりにくくなるような状況になってしまいました。

75歳以上を優先的に予約するような仕組みを考えているかと聞きましたが、それは検討していない、とのこと。
数量的には6月上旬の143箱で充足するため、間違いなく予約はできるから、ということです。

ただ、電話回線の逼迫は避けられません。
改めて、もう少し増やせないか、と言ってみましたが、それは難しそうです。

私からは、ネットのほうが確実に繋がるから、できるだけネットに誘導してほしい、と要望しました。
「ネットのほうが確実ですよ!」と極力そちらに誘導すれば、可能な方はそちらに流れ、どうしても電話じゃなきゃ無理な方がつながりやすくなります。

私としても、極力ネットでの予約をお勧めします!

(5/27追加情報)ネットでの予約は1回ずつしかできません。でも間が空いても大丈夫!

既にご存知の方も多いかもしれませんが、私のところにも問い合わせがありましたので、改めて書き記しておきます。

板橋区の集団接種を予約する場合、電話予約ですと、2回分の予約をまとめて行うことができます。
しかしネット予約ですと、「1回ずつ」しか予約できません。
1回目の接種が終わってから、もう一度ご自分で予約していただく必要があります。

ただ、1回目と2回目の接種は3週間以上空ける必要がありますが、3週間以上空ければ、どれだけ間が空いてもワクチンの効果に変わりはないとのことです。

落ち着いて、着実に予約を取っていただければと思います。

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