令和8年第2回定例会(2026年6月)の一般質問で、板橋区の職員人材確保と区内在住職員への待遇改善について区長に質しました。

なぜ今、人材の問題を取り上げたのか

庁内各所から「人手が足りない」という声が漏れ聞こえています。新しい施策の打ち出しが続く一方で、住民生活を支える日々の業務が手薄になっていないか——率直な懸念があります。

特に深刻なのが福祉系人材の不足です。
たとえば、障がい者総合福祉センターの整備検討に時間がかかる見通しであること。
また、交通の便のよい場所への大人の発達障がい者の居場所設置という、長年の関係者の要望に応える見通しが立っていないこと。こうした背景には、十分な職員数がいないことも一因ではないかと私は考えます。
さらに、移動支援に対応できなくなっている介護事業所が増えているという声も耳にします。他区では実施されている移動支援の実施状況調査が、板橋区では行われていないという指摘も受けています。

「誰1人取り残さない板橋区」を掲げるならば、福祉をはじめとして区民生活の最前線を支える部署に、必要な人員が必要なタイミングで配置されることが大前提ではないでしょうか。

質問① 福祉職の人員配置——踏み込んだ実態調査を

区として毎年全部署を対象にヒアリング調査を実施し、職員定数を定めているとは承知しています。しかし私には、現場の声との温度差を感じずにはいられません。
そこで、表面的なヒアリングにとどまらず、業務量と人員配置について踏み込んだ実態調査を行うよう求めました。

区長答弁のポイント:

  • 毎年、全部署を対象に福祉ニーズの変化や業務量、超過勤務・年次有給休暇の取得状況などを把握するヒアリング調査を実施し、職員定数を定めている
  • 福祉職の配置については、所属長からのヒアリングに加え、現場職員の意見や業務の実態も把握しながら最適な人員配置に努めている
  • 今後も様々な機会を捉えて現場の実態を把握し、業務の実態に応じた適切な人員配置を行っていく

「現場の声を把握している」という答弁でしたが、福祉系部署の業務実態について、より客観的な指標を用いた分析が必要だと私は考えています。引き続き求めていきます。

質問② 区内在住職員への特別手当の創設を

先般の予算総括質問で確認したところ、板橋区職員が区内に在住している割合は38.4%にとどまっています。

職員が区内に住むことには、住民目線での業務姿勢の向上、コミュニティへの貢献、そして災害時の迅速な参集という点で、大きなメリットがあります。板橋区を含む23区内の家賃は年々上昇しており、多くの職員にとって区内に住み続けることのハードルは決して低くありません。
そこで私は、区内在住特別手当の創設をはじめとする明確なインセンティブを制度として設計するよう求めました。

区長答弁のポイント:

  • 区内在住職員は、通勤負担の軽減に加え、地震災害時などに迅速な参集が可能であることから、危機管理体制の構築・確保において重要な役割を担っていると認識している
  • 特別手当の支給については特別区共通事項にも関わるため、区として可能な対応について研究を進めていく

「研究を進める」という答弁にとどまりました。特別区の共通事項に関わる問題であることは理解しつつも、板橋区が率先して区内在住を制度的に奨励していく姿勢を示してほしいと考えています。特別区人事委員会への働きかけも含め、次の定例会以降も継続して追及します。

私の見解——「新しいことをやりすぎ」への懸念

質問内で率直に述べたことですが、板橋区は昨今、新しい施策を次々と打ち出しています。それ自体は評価しますが、社会基盤を維持するためのいわゆるエッセンシャル・ワークが手薄になっていないか、という懸念が私にはあります。

「誰1人取り残さない」という言葉を、単なるスローガンにとどめてはなりません。
そのためには、働く職員一人ひとりが誇りとやりがいを持って仕事に集中できる環境——適切な人員配置と正当な処遇——が不可欠です。
人材こそ行政の根幹です。今後も粘り強く取り上げていきます。


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